自然の声に 耳傾けていれば
2011年02月13日

事業計画書
1 目的
今まで無用な物として扱われてきた有機物残さ(一般廃棄物の中の生ごみ、産業廃棄物の中の動植物性残さなど)を、地球環境に負荷をかけない適正かつスムースなやり方で、土に戻してやる事が 本事業の目的である。
2 事業内容
私は6年間に及ぶ500羽程度の養鶏業の経験が有るが、経験の蓄積のもとに
家畜(平飼のブラウン種の鶏)とミミズなどの小動物・菌類などの微生物を有機的に組み合わせることにより、人間が少し手を貸してやるだけで
ほぼ全ての有機物が 実にスムースに地球環境に負荷をかけないで、土へと還ってゆく事を学んだ。
家畜・小動物・微生物は、混然一体となって有機物残さを処理して行く。
自然の在り方にきちんと耳を傾け、それに従えば
こんなにも簡単に・スムースに・環境も破壊せずに物事は進んで行くのか。
驚きとともに感動を覚えた。
とくに特別な事をしているわけではない。
平飼いのブラウン種の鶏と小動物と微生物の密接な関係を理解し、それらを「分ける事の出来ない一体物」として取扱い、スムースに仕事が流れて行くように、私はちょっと工夫しながら、手を貸してやるだけである。
しかし、「分ける事の出来ない一体物」と言う考え方は、社会的にはまだまだ認知されておらず、この様な有機物残さの処理方法が有るのだという事も、同じように認知されていない。
以降、この方法での「生ごみ及び有機物残さの処理法」を、
『長野モデル』と言う呼び名で表現する。
従って、事業内容は
長野モデルと言う処理法を用いて生ごみ及び有機物残さを処理する事、である。
3 事業内容【長野モデル】の細かな補足説明
イ)家畜が平飼いのブラウン種の鶏である理由。
○先ずは、鶏の生命力の高さである。
イヌやネコよりはるかに丈夫である。
○雑食性が非常に高く、わずかな人の手助けで有機物残さを食べつくす。
豚や牛では、絶対こうは行かない。
○小動物や微生物と相性が良く、混然一体となってスムースに無理なく
環境に負荷をかけず、有機物残さを土へと処理していく。
○ゲージ飼いでは他の要素から切り離されてしまい、混然一体の処理が
出来なくなり、長野モデルではなくなってしまう。
ロ)一体物として取り扱う理由。
○鶏を、全体からその関連を無視し切り離す事は、いくらその餌を有機物
残さに変えたとしても、処理業ではなくただの養鶏業である。
鶏は餌を食べ、卵をうみ、フンをする。フンもまた、廃棄物で有る。
一体物として取り扱ってこそ、処理につながってゆく。
もうひとつの理由は、微生物との相性の良さである。鶏達は、砂浴びや
床の掻き上げなどにより自らのフンを床材(ウッドチップなど)と混ぜ
麹菌や納豆菌・乳酸菌など(微生物)の醗酵のを促す、と言う事である。
さらに、嗜好性などから鶏が食べ残した有機物残渣も小動物や微生物の
力によって良質な床材へと変わってゆき、加えて、小動物は鶏の最良な
生き餌ともなるのである。
「分ける事の出来ない一体物」と理解すると、まったく無駄が出てこな
いのである。
全てが、無理なく無駄なく環境負荷もなく 有効利用されるのである。
ハ)人が少し手を貸してやる理由。
○鶏がいくら雑食性が高いといっても、全ての物を食べるわけではない。
9割以上の残さはそのまま手を加えずとも食べてしまう。しかし、
嗜好性から、柑橘類の皮、生の豆腐のかす、油などはそのままでは食べ
ない。これらは、好気か嫌気の醗酵をさせると食べるようになる。
ここでも、微生物との分ける事の出来ない一体性が感じとれる。
床上に残った残さを人の手を借りず微生物が勝手に醗酵させ餌に変える
場合も有れば、人間が意識的に仕込まなければならない場合もある。
しかし、人間の手助けは、必ず必要な事柄である。
嗜好性以外にも魚介類はそのまま餌にすると卵に臭いが移るとか、大き
過ぎたり硬すぎたりして鶏が啄ばめないとかの理由でそのまま餌に出来
ない場合もあり、木酢に漬けこんだり、醗酵させたり、刻んだり砕いた
りと人の手助けが必要となる。
醗酵とは、好気にせよ嫌気にせよ、菌類など微生物が有機物を無機物へ
と分解させていく過程を表現した言葉だ。
炭素(ウッドチップなど)と窒素(家畜フンなど)が混在し、水分が加
わると、菌の力によって醗酵が始まる。醗酵は確かに微生物の仕事で有
り、人間に出来る事ではないが、水分調整などは人間でもお手伝い出来
る事である。そして、このお手伝いはとても大切な人の仕事です。
ニ)経済性について。
○事業を継続する為には、その事業の経済的裏付けがなくてはならない。
鶏卵と土壌改良材(現状免許がなく、醗酵鶏糞を名のれない)を売って
この事業を継続させたい。
○集めた有機残さは、全て事業所内で処理し、外へ持ち出す事はしない。
ホ)考えられ得る問題点など。
○廃棄物処理法
一般廃棄物と産業廃棄物の2法が有り、
養鶏をするにあたって、資格は是非必要というわけではないが、
社会的責任をしっかり果たす必要が有る為にも
資格を取っておいた方が良いとの助言が長野市よりあった。
○悪臭について 悪臭防止法
鶏舎に訪れた人たちが、必ず口にする言葉が、
「ナゼ、鶏舎なのに(こんなにいっぱいの鶏が居るのに)
臭わないのですか?」というものである。
その理由は、
床がコンクリートで固められず、
ウッドチップが30~50センチ敷き詰められている為。
平飼い(ゲージ飼いでは無い)で飼われている為。
開放鶏舎で飼われている為。
床の管理(手入れ)を行っている為。
の4点が主な理由と考えられる。
○水質汚濁防止法
鶏舎内はもちろん、鶏舎外もウッドチップを敷き詰め窒素などの逃げ出す
のを防いでいる。
○騒音規制法
「コケコッコ―」と鳴くのは、オス鶏である。原則メス鶏しかいないので
大きな音は出さない。
○飼料安全法
これから先も含め、家畜の飼料を外部に売るつもりがない。
○肥料取締法
ゆくゆく資格を取るつもりだが、今は無い。
Posted by ぱーぷーぼうや at 20:25│Comments(0)
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